2024年6月29日から7月3日に、ボストンにて開催された、International Symposium on EBV & KSHV & Related Agents and Diseases-3rd Joint Meetingに参加し、ポスター発表を行いました。EBV International Symposiumは2年に1度開催されており、今回は同じγヘルペスウイルスであるKSHVのInternational Symposiumとの合同開催でした。ヒト腫瘍ウイルスであるEBVの発見から60年、KSHVの発見から30年という記念の年だそうです。口頭発表・ポスター発表ともに演題数が多く、世界中から約450名が参加していました。
私はポスターセッションで、「Epstein-Barr virus uses different BNRF1 splicing variants depending on the situation」という発表を行いました。初めての国際学会での発表であるため非常に緊張し、英語で説明することができるか、ポスター発表を聞きに来てくれる方がいるか不安でした。しかし実際に始まってみると、複数の参加者から「Nice work!」「Interesting!」などの言葉をかけてもらうことができました。特に、自身と同じタンパク質に着目して研究している方には、実験手法から結果の解釈まで多くのことを質問され、興味深く話を聞いてくれました。自分の知識不足や英語力不足から深く議論できない箇所があり大変悔しい思いをするとともに、自分の研究の価値を理解してくれる人がいると分かり、モチベーションが高まりました。また学生ではありますが、学会では研究者の1人として扱われることを強く実感しました。
自分の発表以外のセッションも大変勉強になりました。自身の研究とはあまり馴染みのない、coinfectionやtumor microenvironment、therapeuticsの話もあり、興味深かったです。また様々な国の研究者が集まってきていたので、日本ではあまり一般的でない病気の発表もありました。4日目の夜に行われたGala Partyでは、最後には参加者みんなでダンスをして、若手の研究者から主催者まで含めて大変盛り上がりました。アメリカの学会でのPartyはこんな感じと日本人の先生方に教えていただき、衝撃を受けました。日本ではあまり考えられませんが、研究者同士の結びつきを深めることができると感じました。私自身も学会中、キャリアや他の学会の話、研究のことなど様々なお話を伺うことができました。
学会の合間にはボストン観光を楽しむことができました。ハーバード大学、MIT、ボストン美術館、フリーダムトレイルなど、ボストンには様々なジャンルの場所があり素敵な街でした。ロブスターやクラムチャウダーなど、ボストンならではの食事も堪能することができました。
今回、自身の研究について学生のうちに国際学会で発表する機会をいただけたことは大変良い経験になりました。百聞は一見にしかずとはその通りで、国際学会の雰囲気を肌で感じ、有意義な5日間を過ごすことができました。今回学んだことを生かして、今後の研究活動もより一層精進していきたいと思います。また、自身の考えをしっかり伝えることができるように、英語力も向上させたいです。
最後になりましたが、現在まで丁寧にご指導をいただきましたウイルス学の木村先生、佐藤先生をはじめとする皆様、また、様々なご支援をいただきました学生研究会の皆様に深く感謝いたします。ありがとうございました。