2024年8月23日から25日に、岡山県倉敷市にて、日本下垂体研究会学術集会が行われました。私は現在、糖尿病・内分泌内科学にてiPS細胞から下垂体オルガノイドを作成する研究を行っており、下垂体についてより学びを深めたいという思いから、この学会に参加いたしました。
この学会では、下垂体をキーワードに、医学のみならず、理学・獣医学・畜産学・水産学といったさまざまなご専門の方が集まっていました。臨床的なトピックとしては、ヒトの下垂体疾患に関する病態研究が議論されたほか、下垂体発生における細胞動態や、先進的なイメージング技術、さらにはニホンウナギの下垂体機能に関する研究まで、非常に幅広いテーマが取り上げられ、活発な議論が行われました。3日間を通じて多くの演題を拝聴し、将来自身の研究に使えそうな研究手法を知ることができたり、自分と同年代の発表者の知識量や洞察力に驚かされたりと、多くの刺激を受けました。
また、印象的だったプログラムのひとつに、ファイルオンザデスクがあります。これは、夕食後に自分の研究資料を持ち寄り、参加者とテーブルを囲んで自由に議論するというものです。一般的な発表での質疑応答と比べ、物理的にも精神的にも近い距離間で話すことができ、とても新鮮な体験でした。会場が宿泊施設を兼ねていたこともあり、時間を気にせず毎晩夜遅くまで議論や談笑をして、とても有意義な時間を過ごすことができました。
最後になりましたが、このような貴重な経験をさせていただきまして、学生研究会の皆様をはじめ、日頃ご指導賜っております糖尿病・内分泌内科学の須賀先生、一年次よりお世話になっております細胞生物学の宮田先生、研究室の皆様にこの場をお借りして心より感謝申し上げます。