お知らせ

5年遠藤栞里さんの高麗大学校国際医学生研究カンファレンス参加報告

7th KU International Medical Student Research Conferenceに参加して

名古屋大学医学部医学科5年
ウイルス学所属
遠藤 栞里

2024年12月20日から21日に、高麗大学にて開催された、7th KU International Medical Student Research Conferenceに参加させていただきました。口頭発表とポスター発表の合計で約70題の演題があり、高麗大学から約100名の学生、高麗大学以外からも約20名(名古屋大学から5名)の医学生が参加していました。私はBasic Medicineセッションにて、「Alternative Splicing of Epstein-Barr Virus BNRF1 Transcripts」という題で口頭発表を行いました。英語で口頭発表を行うのは初めてでしたが、国内・国外ともに学会に参加した経験があったので、発表自体はスムーズに実施することができました。しかし、今回の学会は学生中心のものであること、研究テーマが幅広いことから、大変勉強になりました。

まずは、自身の研究を伝える難しさです。今までに参加した学会は自身の研究テーマに関わりのあるものでした。しかし、今回は聴衆が医学生であり、研究テーマも基礎から臨床まで幅広かったため、自身の研究テーマを短い発表時間の中で伝えるのは大変難しかったです。どのような発表を行えば興味を持ってもらえるのか、理解してもらえるのかを意識しながら、発表の構成や内容を考えていくのは良い経験になりました。

次に研究テーマの幅広さです。基礎から臨床まで様々なテーマの発表があり、学生がどのような研究を行っているのか知ることができました。特に、AIを用いた予後予測ツールの開発や治療器具についてといった実臨床に近いものや、環境と医療との関わりに着目した発表など、大変興味深かったです。自身の研究テーマとも関わりのある、ウイルスや癌について研究している学生と議論を行うことができ、充実した時間を過ごすことができました。

さらに高麗大学や他の大学の医学部生のレベルの高さにも驚きました。流暢な英語で発表と質疑応答を行っていたり、低学年から研究を行っていたりしていました。スライドの作成やプレゼンの仕方においても参考になることが多くありました。司会や座長はすべて高麗大学の学生が務めており、研究分野が広いのにも関わらず、質問が出ないときに座長が質問をしていたのも印象的でした。学会期間中には医学生と交流する機会も多くあり、学生生活や研究、将来のこと、文化の違い、言語についてなど様々なことを楽しくお話しすることができました。

空き時間には高麗大学の施設を案内していただきました。学生用の実験室やシミュレーションセンター、図書館などを見学いたしました。昨年リフォームを終えたばかりでどの施設も綺麗で大きいことが印象的でした。特に医学部用の図書館は4階まであり、オープンスペースやカルテ室、たくさんの個人用ブース、VR室、睡眠スペースまであり、勉強に集中しやすい環境だと感じました。

今回のカンファレンス参加を通じて、自身の研究を英語で研究発表する機会をいただき、世界各国の学生と交流を深めることができました。今回学んだことや感じたことを今後の研究や発表に生かしていきたいと思います。最後になりましたが、現在まで丁寧にご指導をいただきましたウイルス学の木村先生、佐藤先生をはじめとする皆様、様々なご支援をいただきました学生研究会、国際連携室の皆様に深く感謝いたします。また、今回の参加に際し中京長寿医療研究推進財団様にご支援いただきました。ありがとうございました。

会場の様子
医学部図書館
発表の様子
学生用の実習室