今回、私は2025年4月17日から19日にかけて仙台国際センターにて開催された第114回日本病理学会総会に参加しました。本学会では、「BRCA2変異はフェロトーシスを介して鉄誘導性腎発癌を抑制する」という演題名でポスター発表をさせていただきました。
私は代表的ながん抑制遺伝子として知られているBRCA2の発癌メカニズムについて研究を行っています。BRCA2変異ラットと通常ラットに対して鉄ニトリロ三酢酸(Fe-NTA)の腹腔内投与により腎発癌を誘導し、その腎組織の反応の差異を解析した結果を本学会で発表させていただきました。他大学の学生や先生からいただいた様々な角度からの質問により、自分が今まで持っていなかった視点に気づくことができ、今後の研究に活かしていきたいと思いました。また、検討が足りない部分や論理関係が曖昧な部分に対する指摘もいただき、何が不足しているかをはっきりと認識する良い機会となりました。
ポスターセッションでは、他大学の学生の発表も拝見させていただきました。ポスター構成や発表の仕方などに様々な工夫が見られ、何より同世代の学生の意識の高さと研究に対するモチベーションの大きさを感じることができ、とても良い刺激を受けることができました。
最後になりましたが、現在まで丁寧にご指導をいただき、このような機会をくださった豊國先生をはじめとする生体反応病理学の先生方、また、様々なご支援をいただきました学生研究会の皆様に深く感謝いたします。