2025年6月19日~20日に開催された第68回関西胸部外科学会学術集会に参加し、1日目に「浸潤のある小児Wilms腫瘍に対し体外循環下に多科合同手術で切除しえた一例」という内容で口頭発表を行いました。
これまで基礎研究分野での発表は経験してきましたが、臨床分野の発表では求められる視点や情報の整理の仕方が異なることを強く感じました。特に、会場の先生方は疾患、検査、治療法に関して高い共通認識を持っておられるため、その上で自分の発表の新規性や意外性、強調すべきポイントを明確に提示することが重要であると学びました。この点は基礎研究でも共通しており、何が共通認識で、どこに独自性があるのかを意識することの大切さを再認識しました。医学生であり、臨床現場における経験や知識が十分でない中、ポイントの置き方に迷うことも多くありましたが、指導医の先生方に相談しながら準備を進めることで形にすることができました。
また、本発表が評価され、関西胸部外科学会からの推薦を受け、2025年10月に大阪で開催される第78回日本胸部外科学会定期学術集会における「JATS Case Presentation Awards」で発表する機会をいただきました。今回の学びを生かし、より完成度の高い発表を目指したいと考えています。
最後に、本発表の機会をいただき、ご指導・ご助言を賜りました六鹿教授、櫻井教授をはじめ、名古屋大学小児循環器センターの先生方、並びに参加にあたりご支援いただきました学生研究会の皆様に心より御礼申し上げます。また、学会期間直前の実習においてご指導くださり、学会期間中も温かくご支援くださった中京病院心臓外科の先生方にも深く感謝申し上げます。