2025年9月11日〜13日にウインクあいちで開催された第68回日本神経化学会大会に参加しました。本学会では「脳室マクロファージは大脳実質への侵入能力を獲得し、ミクログリアへ分化する」という演題で若手道場枠の口頭発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。
日本神経化学会の若手道場には、個人的に非常に思い入れがあります。私が初めて学会発表を行ったのも、この若手道場でした。医学部3年次の基礎医学セミナー配属終了後に参加したその学会は、初めての大規模な学会であり、初めての口頭発表でもあったため、非常に緊張したことをよく覚えています。当時まだ4年生で、自分の研究が基礎研究という大きな枠組みの中でどのような位置づけにあり、どのような意義を持つのかを十分に理解できているとは言えない時期でした。まずは研究内容を人に伝えられるようになりたい、そして質疑応答の経験を積みたいという思いで参加した学会でした。
当時の発表は決して満足のいくものではなく、説明の順序が前後してしまったり、質疑応答で上手く回答ができなかったりと、悔しい思いをしたことを覚えています。しかし発表後には、他の発表者や聴講されていた研究者の方々から励ましの言葉をいただき、自分の研究テーマを「面白い」と評価していただく機会がありました。自分が取り組んでいる研究がこのように興味を持って受け止められることに驚くとともに、もっと面白いことを見つけたい、そして見つけたことをより分かりやすく伝えられるようになりたいという気持ちを抱くようになりました。この経験が、その後も継続して基礎研究活動や学会発表に取り組んできた大きな原動力になっています。また、このときの学会で出会った先生方には、その後別の学会や翌年以降の神経化学会でも再びお会いする機会があり、そのたびに貴重なご助言をいただいています。
今回の発表は、学部生として参加する最後の日本神経化学会となるため、これまで以上に力を入れて準備を行いました。特に7月から8月にかけて参加した学会での質疑応答を振り返りながら、発表内容の論理構成を一から見直し、より分かりやすく研究の意義が伝わるよう発表スライドを改善しました。その結果、学部生として最後となる神経化学会で、悔いのない発表を行うことができたと感じています。
私はもともと神経や発生学とは直接関係のない分野の臨床を志望しており、6年間にわたってこれほど深く基礎研究に関わることになるとは当初想像していませんでした。現在も臨床志望であることに変わりはありませんが、基礎研究を通して得た視点を大切にし、将来的には基礎と臨床をつなぐような研究や医療に関わっていきたいと考えるようになりました。今後も何らかの形で研究に関わりながら、4月から始まる初期研修にも励んでいきたいと思います。
最後に、本発表の機会をいただき、日頃よりご指導・ご助言を賜っております服部先生、宮田教授をはじめ細胞生物学分野の皆様に心より御礼申し上げます。また、本学会参加にあたりご支援いただきました学生研究会の皆様に深く感謝申し上げます。さらに、本研究発表に際して中京長寿医療研究推進財団様よりご支援を賜りましたことを、御礼申し上げます。