2019年7/3から7/5に英国・エクセターで開催された、SAPC2019で、口頭発表、ポスター発表を行いました。自身にとっては初めての海外学外での発表でした。自身の研究はスコットランドとの共同研究であったため、学会に先立って7/1から7/3までスコットランド・アバディーンにて共同研究者たちとミーティングなどを行いました。まず、学会参加前のスコットランドでの活動について報告させていただきます。
7/1にスコットランドに到着し、7/2の午前はクリニックを訪問しました。英国の医療は日本とは異なり、どのような病気でもGeneral Practitioner(GP)と呼ばれる地域の医師がまず診察します。私たちが訪れた病院は、そのような医師が在籍する病院でした。GPが患者を診療したのちに、しかるべき治療のできる場所に患者をつなぐ必要があるため、多職種間の連携や、チームワークが非常に重要と考えられていました。
GP訪問の後は、軽い昼食を取りながら共同研究者の在籍するRobert Gordon University(RGU)で研究に関するミーティングを行いました。学会での想定質問の検討や、発表の内容の確認などを行いました。
病院に移動し、夕方からは、日本とスコットランドのヘルスケアプロジェクトの一環として、一般の方たちを対象としたOrigami Workshop & Talkを開催しました。20人以上の方が参加し、日本や名古屋の文化や私たちのプロジェクトの紹介をしたのち、折り紙で鶴やだまし船を折りました。子供からお年寄りまで多くの方に楽しんでいただけたと思います。
翌日は、前日と同様にRGUでリサーチミーティングを行ったのち、糖尿病のクリニックを訪問しました。病院内の見学をさせていただき、アバディーン出身の糖尿病に関する研究者について教えていただきました。
海外に行っても病院を訪れる機会は少ないので、スコットランド訪問は非常に有意義なものでした。また、市民向けのイベントを開催したのも、とても良い経験になりました。訪問をアレンジしてくださったスコットランドの共同研究者に感謝いたします。
次に、英国・エクセターでの学会参加について報告させていただきます。普段は曇ることが多い地域だそうですが、学会期間は毎日快晴でした。
まず、口頭発表について報告させていただきます。エクセター大学のラボの一つで、40人ほどを収容できる部屋で発表しました。私は、Dementiaのセッションで、認知症ケアにおける多職種連携について発表しました。私が行った口頭発表は、ピッチプレゼンテーションと呼ばれる、3分間で研究の概要について述べるものでした。短い時間の中で研究の大枠を説明する必要があり、スライドの準備には大変苦労しました。2枚のスライドを用い、研究の背景・目的・方法・結果・考察について述べました。海外で、自身の行ったような質的な研究がどれほど受け入れられているのか、不安もありましたが、質問を受けることもでき、話した内容がよく伝わり、また、興味を持っていただけたのではないかと思います。
次に、ポスター発表について報告します。ポスター発表は、軽食や飲み物の置かれたエリアの横で行いました。ポスターの横に立ち、研究に興味を持ってくれた人の質問を受けたり、ディスカッションを行ったりする形式でした。口頭発表のように、発表者が一方的に話すのではないため、外国人の学生の研究に興味を持ってくれる人がいるのかと不安に思っていたのですが杞憂でした。オーストラリアや香港、スコットランドなど、様々な地域の方に興味を持っていただき、質問していただくことができました。
海外の学会で口頭発表、ポスター発表を行ったことは、自身の研究や語学への自信につながり、とても良い経験でした。この場をお借りして、学会参加費用を助成していただいた学生研究会の方、発表をサポートしていただいた地域医療教育学の皆さま、研究に協力していただいた方々に感謝申し上げます。