6/30-7/3に沖縄コンベンションセンター行われましたNEURO2022が開催されました。当学会に現地参加し、3年生後期から行ってきた研究内容についてポスター発表を行いましたので、ここで報告させていただきます。
私がお世話になっている統合生理学教室では、特にニワトリの聴覚神経に注目して研究を行っています。私たちはわずか1°の音源の方向の違いであっても認識することができます。音源の方向を特定するときに、手がかりの1つとして用いられているのが両耳に音が届く時間差、両耳間時差です。両耳間時差を検出する神経回路は鳥類で進んでおり、その特徴的な回路の形態が、周波数ごとの精密な時間差検出に重要であることが分かっています。今回私は、「両耳間時差検出を担う軸索配線パターンの発達期形態解析」というテーマで、トリ聴覚神経回路の軸索の3次元形態がどのように発達するのか解析し、さらにその形成に関わる分子の解析の状況について報告しました。
NEURO2022は、日本神経科学会だけでなく、日本神経化学会、日本神経回路学会との合同で行われました。そのため、他の学会の方から普段とは異なる視点からのご意見をいただくことができ、大変勉強になりました。また、ポスター発表では興味のある研究分野で活躍されている先生方のお話をお聞きしたり、同じ目標に向かって取り組む同年代の方と意見を交わすことができ、とても貴重な経験となりました。
会場の裏には美しいビーチがあり、夏らしい雰囲気を感じることができました。また、学会の合間に訪れた首里城では今しか見られない建築中の様子を見学しました。このように、現地の風土を感じることができるのも学会参加の魅力の1つかと思います。
最後に、今回の学会発表に際して、中京長寿医療研究推進財団様にご支援いただきましたことをこの場を借りて深く感謝申し上げます。また、研究初心者の私に丁寧にご指導くださった江川遼先生、久場博司先生をはじめとする細胞生理学教室の皆様、一緒に研究をしてくださった4年生の古道万喜さん、学生研究会の皆様に大変お世話になりました。ありがとうございました。